テレマークスキーの特徴
スノーボーダーやアルペンスキーヤーが転向を表明し、話題を集めているテレマークスキーですが、実はスキーの発展型ではなく現在のスキーの原型としてノルウェーで生まれたものです。
ノルウェー南部にはテレマルク(Telemark)という地方があり、ここが発祥の地であるため「テレマークスキー」と呼ばれるようになりました。
テレマークといえばスキージャンプの姿勢にもありますが、これも同じテレマルク地方が由来なのです。
テレマークスキーの最大の特徴は、「ヒールフリースキー」とも呼ばれる理由である、スキー板にかかとが固定されていない点です。
かかとを上げて歩けるのが特徴で、クロスカントリーのように山道を進むのにも向いています。
また、歩くだけでなく滑走性能にも優れている万能タイプのスキーです。
テレマークスキーの魅力
テレマークスキーの魅力の一つは、積雪量にかかわらず楽しめることです。
最近は雪が少なくてスキーに向いていないシーズンもありますが、滑走だけが目的のふつうのスキーと違って、かかとの自由なテレマークスキーなら雪が少なくてもスノーシューのようにゲレンデを歩いて楽しめます。
冬の初めや春先の残雪の時期など、スキーで滑走を楽しめない時期にも醍醐味を味わえるのがテレマークスキーの魅力です。
テレマークスキーはかかとが固定されていませんから、アルペンスキーと比べると安定性に欠けています。
そのため、テレマークスキーで自由に滑ったりターンしたりするのはスキーやスノボ経験者でも難しく、上達までに時間がかかるのが特徴です。
ただ、その難しさが魅力でもあり、リフトで上って滑り降りるのを繰り返すだけに飽きてしまった方でも長く楽しめます。
テレマークスキーは難しいと言ったばかりですが、スキー未経験者にはかえって始めやすいのが魅力です。
テレマークスキーを難しく感じるのは、かかとを固定して滑ることに慣れきったアルペンスキーヤーだからこそです。
そもそもスキー自体やったことない方にとっては、ゼロからのスタートなので気軽に挑戦できます。
最近ではテレマークスキーのレッスンツアーも各ゲレンデで開催されていますので、これから始めたいという方はぜひ参加してみてください。
テレマークスキーの楽しみ方
テレマークスキーの楽しみ方の一つに、テレマークターンの習得があります。
通常のスキーでのターンには、ボーゲンというハの字の形で安定した姿勢を取る方法と、パラレルターンという両足を揃える方法があります。
テレマークターンとは、それらとはまったく違う両足を前後に広げてターンする方法です。
ふつうのスキーに慣れている方にとっては難しい技ですが、習得できれば雪山をすいすい歩くように滑れるようになるので、テレマークスキーの楽しみ方が広がります。